【通所リハビリの人材育成のポイント】やりがいづくりと勉強
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本記事では
通所リハビリ事業のスタッフの人材育成について、書籍や私の考えを踏まえながら解説していきます。
- 仕事にやりがいを持つ・好きになってもらう
- 仕事を任せる 裁量を与える
- 仕事を知る 知識を得る
- 知識を得る機会を作る
- 勉強会の目標を設定し共有する
- 事業に必要なテーマを提案する
- コンプライアンスを守って勉強会を企画する
- 自己学習は良いが、事業に則しているかはわからない
- 学んだことを実践できる環境をつくる
- 実践することを学ぶこと
- 学んだことを実践する環境
通所リハビリの管理職は組織運営が仕事です。
具体的な仕事内容は、利用者の受け入れ、送迎管理、スタッフの勤怠管理
組織的な動きの管理ではないでしょうか?
中には、利用者との相談員業務を兼ねる方もいるかもしれません。
組織的な動きを管理する中で
利用者と直接関わるスタッフの人材育成は重要な仕事です。
スタッフの質を向上することで、直接的にサービスの向上を狙うことができます。
しかし、継続的に自己研鑽を積み重ねるスタッフは少ないのではないでしょうか?
また、自己研鑽といえば響きは良いですが
通所リハビリ事業に直接つながる内容、方向性を勉強しているとは限りません。
本記事を読むことで
事業としての勉強会の考え方
人材育成のポイント
を知ることができます
参考書籍はこちらです。厚さ4㎝
1928年の初期版が完成
1988年に新版完成。日本語版はこれにあたるようです。古い書籍ではありますが、様々なエピソードを参考にしながら、成功の為の考え方を解説しています。今現在読んでも、参考になる内容です。
目次
管理者にとってのスタッフは何か?
スタッフは管理職にとっての顧客である
私は、管理職にとっての顧客には、スタッフも含むと考えています。
「管理職の重要な仕事は、彼らがより良い働きをする為に、何ができるか考えること」
現場の状況は、どんどん変化していきます。
- コンプライアンスを守った事業運営
- 安心して働ける職場(急な事態でも休みが取れるなど)
- 仕事を好きになる・やりがいが持てる仕事づくり
まずはスタッフの立場・目的から考えていきます。
スタッフの立場は何か?
スタッフは事業に雇用されている専門職です。
通所リハビリのスタッフは、医師・看護師・介護福祉士(介護職)・作業療法士・言語聴覚士・理学療法士という、専門職です。
利用者と直接関わることが主になる為、管理職と仕事の内容・裁量の範囲が異なります。
【裁量】とは、自分の意見でとりさばき、処置することです。
管理職とスタッフでは与えられた裁量の範囲が異なります。管理職は裁量の範囲が大きくなりますが、裁量の範囲が変わることで、人間的に上下関係が産まれるわけではありません。管理職として、ハラスメントについて考えることも多いです。職務上の役割を人間的な上下関係と混同しないように自戒しています。
スタッフは、専門性のもと、利用者を支援します。
その情報をもとに事業運営を考えるのが管理職の仕事です。
スタッフの働く目的は何か?
より良い働きを求める為には、スタッフの目的を知ることも重要です。
【働く目的】は一人ひとりによって異なりますが
間違いないのは収入を得ることです。
スタッフの満足のいく収入は、どの程度か個人差があります。
また、通所リハビリ管理職には裁量のない範囲ではないでしょうか?
収入以外で、今の職場を選んでいる理由は何でしょうか?
- 夜勤がない
- 部署異動で配属先が変わった
- 近くに住んでいるから
- 在宅支援がしたいから
- 慣れた職場で継続して働いているので特に理由はない
個々人によって、理由は様々です。
意図しない移動で配置されているスタッフもいるでしょう。
全員の希望に100%沿う事は困難ですが
最低限コンプライアンスを守った事業運営を心がけましょう。
力を発揮してもらう為に
「収入に見合った仕事しかしない」「定められた仕事しかしない」
個人的には、このような考え方があっても良いと思います。
私自身、必要とされる分だけ働くと、考えていた時もありました。
しかし、介護保険事業が「人」対「人」の仕事である以上
利用者の満足度を得る為には「報酬以上のサービスを提供する」という考えも重要です。
管理者は、スタッフが「自然と報酬以上の働きをする」為に何が必要か考えましょう。
決して「サービス残業してください」ではないですよ。
スタッフが自然と報酬以上の働きをする為には、仕事を好きになってもらうことです。
仕事を好きになってもらう
「人は好きなことに対しては努力を苦としない」
もともと、人と関わる専門資格を取って現場に来ているということは
その仕事が嫌いということは無いはずです。
その上で、通所リハビリの仕事を好きになってもらうにはどうしたら良いか?
- 仕事の環境に不安がない
- 専門性を活かせる
- 個人の強みを活かせる
自分自身が集団の中で、役割を持てていることを実感できたら
やりがいが産まれてくると思います。その為の取り組みが必要です。
やりがいを提供する為に必要な事
- 仕事を任せる
- 仕事を知る
仕事を任せる
仕事を任せるとは裁量を与えることです。
通所リハビリでは
専門職として、利用者の担当になって支援計画や内容・直接的な支援を行う事です。
管理職として重要なことは
- 専門職の判断に口を出さないように我慢する。(致命的や重大なことは除く)
- 専門職の失敗をフォローする
- 専門職が活躍しやすい環境を作る
私自身、スタッフの支援などで気づいたことを指摘して修正していたことがありました。しかし、それではスタッフ自身の考えが実践できずに学びが少ないと考えるようになりました。
自身で考え、計画し、実践する。その中での失敗が大きな学びになります。
常に、管理職の考えで、仕事をしているスタッフのやりがいは育ちません。
信頼して、任せる
失敗しても、フォローして次に活かす
致命的な失敗に関しては、目を光らせておく
このように考えています。
仕事を知る
適当な仕事をしていては、信頼もできないですし、やりがいも生まれません。
「なぜこれをして、こうなったのか。次はどうするのか」
自分で考えて対応する為には、仕事を知る必要があります。
勉強が必要になりますが、勉強が好きな人は少ないでしょう。
しかし、時代によって標準的なことは変わっていく為
それを追いかける必要があります。
自己学習は基本的に自分で興味のある事を勉強します。
自己学習を推奨して取り組んでくれることは良いことです。
しかし、自分で自分の弱点に気づいて補うように自己研鑽ができる人
事業に必要な学びを考えて取り組めるスタッフは少ないでしょう。
自己学習のマイナス面は自分の興味がある事しか勉強しないことです。
- 理学療法士としての勉強
- 通所リハビリ事業での仕事に直結する勉強
この2つは似ているようで、違いますよね。
管理職は、学びの方向性を定める必要があります。
事業に必要な人材育成は
状況に応じて、知識を共有して活用できる環境を作ることが重要だと思います。
コンプライアンスを守った勉強会
自己学習か?事業の為の勉強会か?
これを考えることで、業務時間内に組み込むべきかどうかが分かります。
私は、事業の為の人材育成を目的とした勉強会は業務の一環だと考えています。
現場の状況によって、困難な場合もあるかと思いますが、コンプライアンスを守った勉強会を実践していきたいと考えています。
勉強の先に何があるか?【目標設定】
勉強会をすることで、スタッフにどうなってもらいたいのか?
通所リハビリ事業が何を目指すのか?
管理職は、スタッフに伝えることができないといけません。
目的のない勉強は続きませんし、実りも少ないでしょう。
目標設定は管理職の仕事です。
勉強会の目標を設定し共有することで、勉強するときのポイントが確認しやすくなります。
通所リハビリ事業の目標設定の考え方についてはこちらの記事をご参照ください。
通所リハビリの人材育成のポイント
- 仕事にやりがいを持つ・好きになってもらう
- 仕事を任せる 裁量を与える
- 仕事を知る 知識を得る
- 知識を得る機会を作る
- 勉強会の目標を設定し共有する
- 事業に必要なテーマを提案する
- コンプライアンスを守って勉強会を企画する
- 自己学習は良いが、事業に則しているかはわからない
- 学んだことを実践できる環境をつくる
- 実践することを学ぶこと
- 学んだことを実践する環境
以上、ポイントをまとめています。
事業運営にとっての人材育成は重要な課題であり、管理職の仕事でもあります。
このポイントで、全てをまかなえるわけではありませんので
人材育成に取り組む中で、方向修正を考える必要があります。
特に大事なことは、インプットとアウトプットを繰り返すことだと思います。
学ぶことに無駄はないと思いますが、活用できない学びは継続しにくいです。
管理職はスタッフを通して、利用者にサービス提供します。
より良いサービス提供の為に、人材育成に取り組んでいきましょう。
参考書籍はこちらです。厚さ4㎝
1928年の初期版が完成
1988年に新版完成。日本語版はこれにあたるようです。古い書籍ではありますが、様々なエピソードを参考にしながら、成功の為の考え方を解説しています。今現在読んでも、参考になる内容です。
ご拝読ありがとうございました。