【新卒PT・OT・ST・CO】就職活動の方向性【企業規模で考える】
新卒での就職活動は方向性に悩むことが多いですよね。
「回復期を診たい」「在宅での支援をしたい」「急性期で勉強したい」など、希望する病気で就職先を考えることは良いと思います。モチベも維持できますしね!
しかし、自分の方向性が定まっていない。働きたい地域は決まっているけど、勤め先の希望はそこまでない。という方もいると思います。
ここでは、令和3年賃金構造基本統計調査の結果より、就職活動の方向性を考えています。理学療法士の平均年収についてはこちらの記事をご参照ください。
特に勤務先の企業規模での収入・残業の傾向に着目している方には、就職活動する際の参考になると思います。
具体的な方向性として
- 収入面を優先に考えると、大きな病院(職員数1000人以上)に長く勤める。
- あんまり残業をしたくない方は中規模の施設(職員数100~999人)を探す。
令和3年賃金構造基本統計調査では【理学療法士,作業療法士,言語聴覚士,視能訓練士】がまとめられて、区分された調査結果になっています。
本記事では
便宜上、労働者数1000人以上を大規模、100~999人を中規模、10~99人を小規模と表記することがあります。
目次
どれくらいのセラピストがどこで働いている?
6割以上のセラピストは中規模の施設で働いています。
企業規模別 労働者数(単位:十人)
年齢別労働者数(単位:十人)
PT・OT・STの年齢層は50歳代以上が1割以下と極端に少ないのが特徴です。
20~30歳台が7割程度を占めていて、急激に専門職の数が増えています。
企業規模別 年齢階層毎の平均年収(単位:万)
所定内給与額と年間賞与その他特別給与額から平均年収を求めています。このグラフには残業手当は入れてありません。
20~34歳までの収入は変わりありません。しかし、年齢が高くなるにつれて大規模な勤務先の方が収入が高くなります。
この変化の可能性として
- 転職の為、勤続年数に差があるかもしれないと考えた
勤続年数について調べてみました。
企業規模別 年齢階層毎の平均勤続年数
小規模企業は35歳~39歳より平均勤続年数が低くなっています。
小規模の年収が低い要因として、勤続年数が短い為、継続的な昇給がない為かもしれません。
しかし、大規模・中規模を比較して勤続年数に大きな差がないのに、年収は大規模の方が高くなる傾向があります。
企業規模別 年齢階層毎の平均超過実労働時間数
大規模>小規模>中規模で所定時間外の労働が多い傾向です。
残業手当が加わることを考えると、実際には各規模での収入の差は大きくなるでしょう。
残業したくないと考える方は、中規模企業を選択するとよいかもしれません。
私の友人の話ですが、小規模事業所に勤めていて、【毎日夜10時まで残業している】【月末の請求の計算をやることになって、毎日残業してる】ということを聞きます。幸い、手当は支給されているので、給与に関しては良かったようですが、身体的負担の為どちらも転職しています。
このような、ケースもある為、自分の希望する就職の為にもいろいろな情報を知ることが大切ですね。
転職活動を円滑に進める為に、転職エージェントの活用をお勧めしています。興味がある方はこちらの記事もどうぞ。
超過実労働時間数とは
事業所の就業規則などで定められた所定労働日における始業時刻から終業時刻までの時間以外に実際に労働した時間数及び所定休日において実際に労働した時間数
出典 厚生労働省ホームページ【賃金構造基本統計調査で使用されている主な用語の説明】
どこの現場で働くか?
希望する分野での仕事を考えることはとても良いことですし、スタートの方向性が定まっていると思います。しかし、自分がどんなところで働きたいか具体的な方向性がない方もいると思います。
仕事をして生活をしていく中で、収入は大きな要因です。収入面を優先に考えて、就職先の検討をすることは良いと思います。
今回は公表されている情報をもとに、企業規模別の傾向を検討してみました。
住んでいる地域や年齢によって働く場所の検討は多岐になると思いますが、納得できる職場探しの参考になると嬉しいです。
ご拝読ありがとうございます。